2002年11月06日
デジタルアーツ株式会社

新方式「Active Rating System」を採用した次世代フィルタリングソフトを開発
「i-フィルター Active Edition」11月よりISP向けに提供開始

フィルタリングソフトメーカーのデジタルアーツ株式会社(東京都港区、代表取締役社長:道具 登志夫)は、同社が開発、販売するWebフィルタリングソフト「i-フィルター」シリーズのISP、組み込みタイプとして、Active Rating System※(アクティブレイティングシステム)を開発しました。同システムを利用したフィルタリングソフト「i-フィルター Active Edition」を、2002年11月より全国のISPに向けて販売を開始いたします。

ISPにおける一般的なフィルタリングサービスは現在「プロキシ型」(データベース等を置くプロキシサーバを介してインターネットにアクセスする方式)が主流となっていますが、この方法にはISPでの提供を前提とした場合、さまざまな問題がありました。今回開発した「Active Rating System」は、これまでのISPにおけるフィルタリングサービスの問題点を解消します。

「Active Rating System」に対応したフィルタリングソフト「i-フィルター Active Edition」では、家庭向けのフィルタリングサービス、とりわけISPからフィルタリングを提供した場合の大きな課題である、ユーザーの個別認識を可能にしました。これにより、従来のサービスではひとつのプロバイダごとに一元的な設定にとどまっていたものが、複数のユーザーに対して個別設定できるようになり、両親はフィルタリングをかけない、高校生は出会い系サイトのみ、小学生には強いレベルでフィルタリングする、という具合に、マルチユーザー向けの展開を実現します。またこの「Active Rating System」は、お客様のPCに入れるモジュールが従来のものに比べ非常に軽量で済むため、将来的に携帯電話など小型のインターネット接続機器にフィルタリングをかける際にも応用できます。

デジタルアーツでは、これまで一般家庭向けにパッケージソフトとしてフィルタリングソフトを提供してきましたが、今後はISPとのアライアンスにより、プロバイダの回線を経由したフィルタリングサービスを通じて、コンシューマ市場のさらなる拡大を図ります。

Active Rating System(アクティブレイティングシステム)
Active Rating System(アクティブレイティングシステム)

URLのデータベースをクライアントから離れたサーバに置き、コンテンツ取得と同時にデータベース参照を行う。従来のプロキシタイプよりも高速なフィルタリングが可能な上、端末に入れるプログラムが極めて小型のため、PC以外の小型端末にも利用が期待できる。
※ Active Rating Systemについては現在特許出願中です。

次世代のフィルタリング、Active Rating Systemの特長

データベースをユーザー端末側で持つ必要がない

データベースはすべてActive Ratingサーバに置きます。ユーザーのPCには余計なデータを入れる必要がなく、常にActive Ratingサーバの最新データベースを照合することになり、高い精度が保てます。

通信経路上に、フィルタリングのためのサーバを設置しなくてもよい(基本サービスの不停止)

Webアクセスの基本はホームページを閲覧することです。従来のプロキシ型は、サーバダウンによりすべてのページが閲覧できなくなるリスクがありました。Active Rating型フィルタリングの場合、万が一のサーバダウンによりインターネットへのアクセス自体が直接影響を受けることがありません。ISPなど、Webアクセス自体を最低限保証したいというニーズを持つ環境に推奨するシステムです。
(※ARサーバ以外の他社製品が原因のネットワークトラブルに関しては、この限りではありません)

動作が軽く、大規模展開や小型端末にも対応

導入時、Active Ratingサーバを増設します。Webアクセス時の処理が分散されるため、動作が軽く、ISPなど不特定大規模な展開に適しています。また、端末に入れるプログラムも小さくて済み、今後さまざまな機器に応用が期待できるシステムです。

Active Rating Systemに対応した次世代フィルタリングソフト「i-フィルター Active Edition」の特長

ユーザ-の個体識別が可能

ISPで導入した場合、ID登録により、期間も含めた形でのユーザー識別が可能となります。誰が利用しているのか、実際のユーザーを把握できるため、有料のオプションサービスとしても提供可能です。

ユーザ-ごとにカスタマイズされたサービスを提供(OSのマルチユーザー対応)

各種設定はユーザーが自分のPCで行え、かつ複数ユーザーに異なる設定を与えられます。

  • 1.利用時間の個別設定(時間割設定機能)
  • 2.フィルタリングするカテゴリの設定、フィルタリングレベルの設定
  • 3.フィルタリングするサイトのカスタマイズ(禁止サイト、許可サイトの追加削除、禁止単語の追加)
  • 4.ブロック画面(フィルタリングで遮断されたときの画面)のカスタマイズ

容易に制限を外すことができない(パスワードプロテクト機能)

プロキシタイプの課題である、プロキシの設定によりユーザーがフィルタリングをはずせてしまうという欠点をカバーしています。
(※Internet Explorerのみ)

以上