2005年02月21日
デジタルアーツ株式会社

フィルタリングを含むインターネットアクセス制御に関する特許を
アジア、欧州等世界22カ国で取得

フィルタリングソフトメーカーのデジタルアーツ株式会社(東京都港区、代表取締役社長:道具 登志夫、以下デジタルアーツ、証券コード2326)は、インターネットを介した外部情報のアクセスを制御する方法に関する特許が成立したことをお知らせいたします。本特許は、国内のみならずアメリカや中国等の世界27ヶ国に対しても国際出願しており、2005年2月10日現在、日本を含む22ヶ国で成立しています。※1

本特許の基本部分と請求範囲について

インターネットアクセスの際の基本要素として、『誰が(アクセス元)』『何処に(アクセス先)』『何を(目的の情報・コンテンツ)』の3つがあります。その内、「何処に」「何を」にあたる「アクセス先」と「アクセス先の情報」に対して、アクセスを許可するリストとアクセスを禁止するリストを設け、それぞれと照合することでアクセス制御する方法が本特許の基本部分です。

本特許の請求範囲はアクセス制御の基本部分に加え、掲示板等に対する書き込みの制御、「誰が」であるアクセス元による制御、曜日や時間帯による制御、アクセス先の特長データに基づくレポート方法を含みます。

また、Webサイトへのアクセスを制御するWebフィルタリングも本特許の権利範囲となります。

本特許の背景

インターネットが社会的なインフラとして定着する一方で、情報漏洩やそれに伴う犯罪が多発しています。その中で、個人情報保護に関する法整備が進展するなど、国家・企業・個人の全てのレベルで情報保護が必須の課題となってきており、その有効な防衛策の一つとしてWebフィルタリングの導入が進んでいます。このような状況において、今回の特許の範囲である、照合の精度を向上させる方式と、新たに発生するサイトへの迅速な対応は、今後益々増加しつづけるWeb情報の収集とあわせ、フィルタリングソフトの製品性能における中核を担うポイントです。今回の特許取得によって、今後デジタルアーツのフィルタリング技術に関して、客観的優位性が付与されるものと確信しています。

今後の展開

今後、デジタルアーツおよび株式会社アイキュエス※2は、本特許の特性を生かした製品開発を行い、フィルタリング製品の標準化を推進します。

悪質なモバイルコードや、ブラウザに表示されるURLを偽装することで重要情報を盗む詐欺等が広がっている現在、コンテンツをスキャニングする技術を組み合わせることで、インターネットの有用性を保ちながらこれらの被害を防止することはとても重要です。またインターネットVPNの普及に伴い、インターネットを介した重要情報へのアクセスを制御する分野においても、本特許の権利範囲に含まれる技術が効果的です。デジタルアーツでは、これら本特許の権利範囲に含まれる技術が効果的と想定される分野において、研究開発ならびに事業化を積極的に進めてまいります。

※1.本特許に関する出願および成立状況は下記の通りです。

  • 特許取得
    日本【特許第3605343号】、台湾、シンガポール、ロシア
  • EPC(欧州特許条約)特許取得
    イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、オランダ、オーストリア、ベルギー、デンマーク、スウェーデン、スペイン、スイス(リヒテンシュタイン)、フィンランド、アイルランド、ルクセンブルグ、ポルトガル、トルコ、ルーマニア、ギリシャ
  • 審査中
    米国、中国、韓国、インド、香港

※2.株式会社アイキュエスは2005年3月1日よりデジタルアーツのグループ会社となります。

ヨーロッパ特許局における実体審査が完了して特許申請が認可されており、現在下記特許取得指定国への翻訳文提出等の移行手続きを行っております。

以上